糖質制限対応メニュー始めた 帯広の「職人気質」
帯広市内の「レストラン職人気質」(西15南33)で、糖質を20グラム以下に抑えた「低糖質対応」のメニューを始めた。高血糖などの増加で近年、全国の大手飲食店でも導入する動きが増えているが、十勝では珍しいという。運営する帯広食工房(帯広)の岡安絵里子社長は「血糖が気になる人もおいしく食べてほしい。健康を考えるきっかけにもなれば」と話している。
専門家のアドバイスを受け、付け合わせや調味料などを変えることなどで実現した。対応メニューは「鉄板サガリステーキ」(土日祝日のみ)と「チキンステーキ」(毎日提供)。
通常は付け合わせにフライドポテトやコーン、ご飯がつくが、シメジなどに変え、ご飯の代わりに300グラムの野菜やクルミなどが入った特製サラダをつけた。ソースの甘みは体に吸収されないエリスリトールを使用。通常提供だと糖質は120グラム以上だが、いずれも20グラム以下。通常料金プラス300円で食べられる。
フットケア教室なども主宰する市内の健康料理研究家、滝谷朋恵さん(51)が監修。滝谷さんは高血糖の夫のため、低糖質料理を実践し、体質改善させた経験などを活かして独自のメソッドを開発した。
近年は牛丼チェーン「松屋」がライスの代わりに湯豆腐を出したり、長崎ちゃんぽんの「リンガーハットジャパン」(長崎)が麺抜きメニューを提供するなど、低糖質対応をする飲食店も全国的に増えているが、滝谷さんは「十勝の飲食店で低糖質対応をうたったメニューを常時提供するのはまだ聞いたことがない」と話す。
岡安社長は「単に糖質を減らすだけでなく、体に有益なオメガ3脂肪酸を意識的に摂取したり、食物繊維やタンパク質などバランスにも配慮した。高血糖の人はもちろん、そうでなくても健康を考えるきっかけに」と説明している。
問い合わせは職人気質(0155・49・3131)へ。(佐藤いづみ)