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家畜伝染病に備え 振興局で演習

地図を前に、漏れなく効率よく車両を消毒できる地点を検討する参加者

 口蹄(こうてい)疫や高病原性鳥インフルエンザなどの対策を学ぶ「十勝管内家畜伝染病防疫演習」(十勝総合振興局主催)が19日、同局で開かれた。昨年12月には清水町内で、道内養鶏場で初となる鳥インフルが発生したこともあり、参加した管内市町村や農業改良普及センターの担当者ら約60人は、緊張感を持って取り組んだ。

 管内の牧場で口蹄疫が発生したとの想定で行われ、移動・搬出制限区域での車両消毒ポイントの設置・運営方法を図上訓練した。参加者は地域ごとに5班に分かれ、地図上に発生場所や制限区域を書き込んで消毒ポイントを検討。交通量や抜け道の有無、消毒に必要な水の確保の方法などを想像しながら、効率よく消毒できる地点を選定した。

 参加者からは「車両の誘導は自治体職員だけでは困難。警察に協力を依頼した方がいい」「市街地が近いと道路が多いため短時間でのポイント選定が難しい」などの意見が挙がった。十勝家畜保健衛生所の山口俊昭所長は「消毒ポイントの選定は、車両からの視界確保や交通渋滞、周辺環境なども勘案しなくてはならない。水利使用には事前の協議も必要。まん延防止には初動防疫が重要で、演習内容を各職場で活用してもらいたい」と述べた。

 同衛生所と振興局からは、国内外の伝染病発生状況や、昨年の鳥インフルを受けての道の対応などについて説明があった。

 道では鳥インフルに備え、10万羽規模の防疫作業に対応する資材の備蓄を進め、管内では3月末までに農業大学校(本別)に配備したことを報告。また、100羽以上飼養する農場での事前防疫計画の策定作業を進めており、6月以降、各農家に立ち入り調査して精度の高い計画にしていくと説明した。(丹羽恭太)


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