四中演劇部が全道大会最優秀賞 初の全国へ
第11回北海道中学生演劇発表大会(11月26、27日、札幌市、北海道中学生演劇発表大会実行委員会主催)で、帯広第四中学校演劇部(石井瞭一部長、部員19人)が最優秀賞に輝き、創部以来初の全国大会出場を決めた。全国大会は来年8月17、18日に神奈川県で開かれる。同部は十勝管内の中学校で唯一の演劇部で、石井部長は「結果は後から付いてくると挑んだ。部員全員で良い舞台が作れた」と受賞を喜んでいる。
大会は道内6地区の代表7校が出場。同部は11月12日に行われた十勝地区大会で最優秀賞を受賞し、3年ぶりに全道大会に出場した。
演じた作品は古代日本を舞台にした「ヤマタノオロチ外伝」。自然の音を聞き分けるオト、うそつきのヤマタ、オトを兄と慕うオロ、民衆、王らの登場人物が、「本当の豊かさ」とは何かを問いかける。
同部がこの作品を演じるのは初めてで、8月から毎日練習を積み重ねた。くわを使ったダンスやパントマイムなど初めての挑戦も多かったが、3年生9人を中心に気持ちを高め合い、徐々に完成度を上げた。
顧問の三木千恵教諭の指導のほか、帯広児童劇団で教える同校の辻敦郎校長からも数日間手ほどきがあった。
迎えた全道大会では、「最初は緊張したけど、だんだんと演技に集中して役になることができた」と西尾果莉さん(3年)。結果発表では泣きながら喜び合い、大竹口衣舞さん(同)は「全道大会は今の部員は初めて。3年生は最後の大会でもあったので夢みたいだった」と喜ぶ。
3年生は全道大会で引退となり、来年度の全国大会は2年生を中心に舞台を作り上げる。石井部長は「役と脚本と向き合い、3年間で人間としても大きくなれた。安心して任せられる後輩なので、楽しんで良い舞台を作ってほしい」とエールを送る。
三木教諭は「本番は鬼気迫る、本当に良い演技だった。誰1人欠けても成功しなかった」と部員の健闘をたたえている。(松田亜弓)
◆第11回北海道中学生演劇発表大会について
・第11回北海道中学生演劇発表大会出場中学校ほか概要-さっぽろアートステージ公式ホームページ