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低温殺菌牛乳で冷凍プリン開発 陸別

低温殺菌牛乳を使った冷凍プリンと商品名を考えた高橋さん、青木さん(左から)

 【陸別】町は直営で製造している「りくべつ低温殺菌牛乳」を使った冷凍プリンを開発した。30日から道の駅オーロラタウン93りくべつ内の町観光物産館で販売を始める。同牛乳の加工品は初めてで、町は陸別ブランドの新たなスイーツとして広くPRしていく。

 町農畜産物加工研修センターの黒田しのぶ主任(40)がレシピを考案、製造試験を繰り返して完成させた。原材料は同牛乳の他、生クリーム、加糖卵黄、砂糖で、添加物は一切使用していない。冷凍保存されたプリンを常温で10~15分程度解凍、半冷凍の状態で食べるのがお薦め。低温殺菌牛乳本来のほのかな甘さと濃厚さが特徴で、シャリシャリした食感も楽しめる。

 黒田主任は「牛乳と生クリームの配合割合と、なめらかさのバランスを取るのが難しかった。好みの解凍加減を楽しみながら、新感覚のプリンを食べてほしい」とPRする。

 商品名は「りくべつミルクのおあずけプリン」。解凍するまで待つイメージを表現、併せて犬が「待て」をしている状態をイラスト化し、キャラクター名は食感とプリンの造語「シャリップくん」と名付けた。

 商品コンセプト、ネーミング、イラストのデザインは町内の主婦でつくる手作りサークル「P.Berry」の高橋理恵さん(47)、青木奈津枝さん(31)のアイデアを取り入れた。2人は「待ってから食べる製品の特徴をうまく表現できた」と話す。

 同牛乳は全国でも珍しい自治体直営の牛乳として、2014年5月から町が生産開始。JA陸別町を通して集荷した生乳を65度30分間、低温殺菌する成分無調整の牛乳。15年度の製造量は約3トンで、月1~2回、町民からの申し込みを受けて約60世帯に宅配している。学校給食用として供給している他、町観光物産館で販売している。しかし、消費期限が製造からわずか5日と短いことから、長期保存できる加工品の開発が課題だった。

 アルミ容器80グラム入りで330円。賞味期限は3カ月(冷凍保存)。町振興公社が販売する。年間1000個を製造する計画で、9月には町産無農薬カボチャを使ったカボチャ味(容量同じ、370円)を販売、その後は容量が多い大きいサイズやギフトセットも開発する計画。(鈴木裕之)

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