万城目SP盤145点寄贈、「継ぐ会」が幕別町教委に
【幕別】「万城目正と昭和歌謡を継ぐ会」(坂下庄蔵会長)は、町教委に万城目正が作曲した楽曲の蓄音機用(SP)レコード87点、関連資料のパネルなどを寄贈した。同会は今春にはレコードを活用し、蓄音機によるコンサートなどの開催も予定している。
万城目氏(故人)は町出身で、「リンゴの唄」や美空ひばり、島倉千代子などの曲を多く作曲した昭和歌謡を代表する作曲家として知られる。
SP(スタンダードプレイ)レコードは、1950年代前半にLPレコードに切り替わるまで主力だった蓄音機用。昨年、帯広市内の私設博物館「昭和ナツカシ館」などから購入するなどして収集した。
寄贈したレコードで最も多いのは美空ひばりの楽曲で、「東京キッド」「角兵衛獅子の唄」「悲しき口笛」など26枚。この他、島倉千代子、二葉あき子、高峰三枝子、霧島昇など昭和を彩った名曲が集録されている。
パネルには万城目氏と美空ひばりが一緒に写った写真や、当時の雑誌、映画などの資料がある。
町百年記念ホール内の万城目正コーナーには現在、視聴可能な状態で展示されているレコードがあり、新たに寄贈したレコードとの一部入れ替えも検討する。
坂下会長は「初回プレス版などもあり、貴重。4月くらいに演奏会などを開ければ」とし、ふるさと館の二ツ山智郷土文化研究員は「貴重な資料。記録に残して次の世代に継承したい」と話している。(眞尾敦)