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上士幌・温泉街にクマの出没 キャンプ場当面閉鎖

クマの出没が相次ぎ、閉鎖されている国設ぬかびら野営場

 【上士幌】上士幌町ぬかびら源泉郷の温泉街周辺で、9~15日に複数回にわたりクマが目撃された。温泉街や住宅地の広がる一帯にクマが姿を見せるのは異例で、警察や猟友会らが警戒を強めている。これまでに人的被害はないものの、キャンプ場の閉鎖などレジャーや観光など多方面に影響が出そうだ。

 この間、最初に目撃が確認されたのは、温泉街から約200メートル離れた町国設ぬかびら野営(キャンプ)場の入り口付近。9日午後7時ごろ、観光客が糠平湖方面に向かうクマを発見した。14日には午前8時半ごろ、温泉街から近い民家の庭先で、15日は白昼堂々民家のそばを動き回る姿が確認されている。

 町役場によると、目撃されたクマはいずれも体長約1メートルで、餌を求めて山から下りてきた同一個体とみられる。地元の猟友会や警察が付近のパトロールを続けているが、発見には至っていない。

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 43戸で構成するぬかびら源泉郷町内会の二瓶勝善会長(70)は「この地域に50年住んでいるが、これほど近くにクマが出たのは初めて」と驚く。同源泉郷の旅館経営者(52)は「宿泊客にはのんびりと過ごしてほしいところだが、こうしてクマがうろついていると思うと不安。早く捕まえてほしい」と願っている。

 現場に近い糠平小学校(吉本徹校長、児童7人)では16日、各家庭の保護者が車で児童を送り迎えするなどして安全確保に努めた。21日に同校敷地内の森林「小鳥の村」で予定していた森林環境教育は、夏休み明けの2学期に延期することを決めた。

 異例の事態を受け、同野営場の利用は当面の間禁止される。9月24日までの営業を予定しているが、関係者は「ここまでクマの出没が相次ぐと再開は難しいかもしれない。ちょうどシーズンを迎えた時期で経営的には痛手だが、やむを得ない」と嘆いていた。(小縣大輝)

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