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岩手県で防災の現地研修 帯広大谷短大

岩手県の現地研修に参加する学生と教員。後列左端が佐藤准教授、同右端が小林講師

 【音更】帯広大谷短期大学(田中厚一学長)社会福祉科介護福祉専攻の教員が、卒業後に福祉施設で高齢者らを介護する学生の防災意識を高めるため、東日本大震災で被災した岩手県大槌、山田両町での現地研修を企画した。研修には教員、学生計8人が参加し、15~18日の予定。学生たちは「被災地から多くのものを吸収したい」と意欲を見せている。

 企画したのは同科の佐藤千恵准教授と小林聖恵講師。

 2人は東日本大震災による福祉施設への影響を調べるため、昨年2月に岩手県を調査した。被災した福祉施設の関係者とつながりを持てたことから研修を計画。大学の「教育研究活性化経費」を申請し、採択された。

 研修では山田町の介護老人保健施設「さくら山」と大槌町の特養老人ホーム「らふたぁヒルズ」を訪れ、施設側から話を聞く。

 「さくら山」は津波で建物が損壊し、職員、入所者が犠牲になった。施設職員で同短大卒業生の竹内美奈子さんから話を聞く。「らふたぁヒルズ」は福祉避難所として被災者を受け入れており、当時の様子や災害対策などを聞く。

 研修にはいずれも1年生の加藤かな子さん、栗林聡美さん、佐竹千夏さん、澤村萌子さん、竹内彩花さんが参加。5人は「介護職員が災害時に入所者や地域に何ができるかを学びたい」と向学心を高めている。

 佐藤准教授は「被災した方の話を聞き、これからを考えるきっかけになれば」、小林講師は「生活を支える専門職として防災を広い視点から捉えてほしい」と期待している。研修報告の開催も検討している。(平野明)

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