消費から農業考える 日本公庫など後援会
出口戦略から農業を考える講演会「アグリフードネットワークin帯広」が11月18日、ホテル日航ノースランド帯広で開かれた。十勝、釧路、根室の農業者と食品企業の経営者約130人が参加し、講演やパネルディスカッションを通じて、消費者から求められる農業について考えた。
日本政策金融公庫帯広支店、フードバレーとかち推進協議会、道中小企業家同友会とかち支部農業経営部会の主催。
講演会の講師は東京都内で高級スーパー5店舗を経営する福島屋(東京)の福島徹会長。講演だけでなく十勝の農産物や商品の取引のきっかけとなるよう講師として招き、十勝の現場も視察した。
福島会長は農業を大事にし、「特売はしない」「チラシは打たない」「(有害とされる)野菜の硝酸態窒素を計る」などの独自戦略を紹介。「間違いやすいのは、売り上げを先に先につくろうとすること。マーケティングやマニュアルの前に、思いやりや優しさが大事。(売り上げ優先ではなく)多くの人が味方になってくれるビジョンが必要になっている」と話した。
パネルディスカッションでは肉牛生産の北十勝ファーム(足寄町)、ポップコーン栽培に取り組む前田農産食品(本別)、蜂蜜の6次産業化を目指す十勝養蜂園(上士幌)が、商品や取り組みを紹介。福島会長が消費の目線から、今後の展開などについて助言した。(眞尾敦)