特産の和稔じょ収穫開始 幕別
【幕別】ナガイモ特有の毛がない“つるつる肌”が特徴の「和稔じょ」の収穫が、町内で始まった。JA幕別町(飛田稔章組合長)独自の品種で、肌に傷をつけないよう細心の注意を払いながら作業を進めている。
同JAによると、同品種は1995年に同JA選果場で発見されて以来、同JAが種苗登録し、独自に種を増やしてきた“秘蔵っ子”。今年は19農家が4・4ヘクタールを作付けした。
「今年は6~8月が天候に恵まれ早い生育状況だったが、それ以降天候が崩れ、成育は平年並みに落ち着いた」と、同JAの山口繁隆農産部部長補佐。収穫は10月31日から順次スタートしている。
町明倫の前川厚司さん(55)=同JA常務、長芋事業部会=の0・4ヘクタールの畑では、5日に収穫を開始。午前7時半から、収穫機(プラウ)を取り付けたトラクターを運転する長男祐輔さん(31)ら8人で掘り起こし、大まかな規格ごとにコンテナに詰めた。祐輔さんは「肌が薄い分、通常のナガイモ以上に神経を使う。昨年が小ぶりだった分、今年はまずまずの出来」と話していた。
同JAは17日から洗浄、箱詰め作業を行い、全体の7割が道外のスーパーなどで売られ、残り3割は十勝の量販店などで主に贈答用となる。(佐藤いづみ)