アーティストインレジデンスの作品展示 浦幌・中札内
【浦幌・中札内】海外から招いた芸術家が地域で生活しながら創作活動に取り組む「とかちアーティストインレジデンス(T-AIR)」(曽根一代表)のプロジェクトの一環で、浦幌町と中札内村の両町村で、滞在中のアーティストの作品展示が始まった。独創的な作品が、訪れた人たちの目を引いている。
○…浦幌町では17日、会場のうらほろ森林公園でT-AIR関係者や水澤一廣町長、町内の協力者ら20人が出席して、作品展示のオープニングを行った。
同町ではタイ出身映像・造形作家カエンサン・ラッタナソンラークさん(24)が、8月末から約1カ月半滞在し、作品作りに臨んだ。白い壁の部屋に、町内の高齢者によって語られる不思議な話の映像と、「それは美しいけれど毒がある」と書かれたオブジェを組み合わせた作品で、夜に青と赤でライトアップして幻想的に仕上げた。
ラッタナソンラークさんは「制作を通じて成長させてもらった。人生とは何かを考えて作品を作った」と話している。25日まで午後5時~同9時に展示。26日午前11時~午後3時にはピザを提供するイベント(参加費500円)も予定している。(井上朋一)
○…中札内村では米国・カナダ国籍の現代美術家ジャスティン・タイラー・テイトさん(29)の作品が完成し、作品を設置した道の駅なかさつないの物産販売所・花水山裏側の広場で18日、セレモニーを行った。
「新たな開拓の記念碑」と題した作品は、未来に目を向けつつ、この瞬間の存在によって想起される過去を表現。57個の廃パレットと廃材で組み、幅2・5メートル、長さ10メートル、高さ8メートルの高さにそびえ、訪れた人の視線を集めている。
ジャスティンさんは作品について「北海道の複雑な歴史の中で、次の新たな開拓というものを、子供たちやみんなに考えてもらうために作った。自由な心で見てほしい」と話していた。展示は26日までで、夜はライトアップされる。道の駅内のカントリープラザギャラリーでは、ワークショップで制作した作品も展示している。(前川喜隆通信員)
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