中学生が不法投棄防止のユニーク看板製作 幕別
【幕別】ポイ捨て、不法投棄、この目がしっかり見ています-。札内中学校(式見貴美穂校長、生徒391人)の3年生が、両目の写真を配したユニークな啓発看板を製作、ゴミを拾いながら、不法投棄などが懸念される町道沿いの4カ所に16本設置した。
3年生(132人)は総合的な学習の中で「地域貢献」として、福祉や観光など4コースに分かれ、自分たちが暮らすマチがよりよくなるための提案や活動を計画。今回看板製作をしたのは環境コースのメンバー35人。
看板の大きさはA3サイズで、ラミネート加工を施し、木製の棒に取り付け1メートル80センチほどの高さとした。今月初めに生徒の発案で製作。モンタージュのように写真を引き伸ばし目の部分だけ取り出して貼り付け、「見られていますあなたの不法投棄」「その行動であなたの未来変わります」などのメッセージも付けた。
10日には、町の町民課の平井幸彦・環境衛生係長の協力で、町道途別新川線の豊岡や猿別地区、同糠内古舞線の古舞地区、学校近くの「いなほ公園」などを回り、ゴミを拾って看板を設置した。収集ゴミはペットボトルや飲料缶の他、タイヤやいすなどもあり、重さは180キロにも上った。
町内では5-6月、廃家電の大量廃棄が見つかる事件もあった。平井係長は「公園以外は普段それほど交通量が多くなく、住宅も少ない場所」とし、看板を提案した同コースメンバーの松田千佳さんと浅井雄大君、菅野桃花さんは「このインパクトある看板で少しでもゴミが減ればうれしい」と笑顔。担当の播雅彦教諭も「郷土愛を育み、ゴミを捨ててはいけないことを学べた」と話していた。
生徒たちは学習の成果をまとめ、他の総合学習3コースとともに保護者向けに発表する予定。(佐藤いづみ)