酒井奈々子会長収録終える カムイトウウポポ50周年CD
帯広カムイトウウポポ保存会の創立50周年を記念し、同会の酒井奈々子会長がCD制作を進めるウポポ(歌)のレコーディングが9日、とかちプラザで最終日を迎えた。十勝で歌い継がれる全24曲の収録を終え、酒井会長は「(多くの人に)聴いて覚えてもらいたい」とほっとした表情を見せた。CDのタイトルは「ハボレカの心を受け継いで~アイヌ伝統ウポポ集」に決めた。
CDは、同保存会の節目に「十勝のウポポを若い者たちに残したい」と制作を決めた。財団法人アイヌ文化振興・研究推進機構(札幌)の助成金を活用し、ティワイネット(帯広)が制作する。
レコーディングは6月12日から全6回行われた。最終日は、酒井会長にとって特別思い入れのある「ヤイサマ」を収録した。女性が自分の心境を即興で歌ったもので、一人一人節回しが異なる。酒井会長は母荒田マツエさん(故人)の歌声の記憶をたどりながら、思いを込めて歌い上げた。
CDのタイトルの「ハボレカ」はマツエさん(故人)のアイヌ名。酒井会長は「(マツエさんが)『おまえ、まだまだだな』と言っているかも」と笑顔を見せた。
(澤村真理子)
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