カノーナジャパン設立記念式典 本別
【本別】木製品製造販売のCANONAJAPAN(カノーナ・ジャパン、町南3、中野翔太社長)の設立記念式典が29日、町多目的ホールで開かれた。町や林業などの関係者約50人が新会社の門出を祝った。
同社は、帯広市内で中野製作所を経営する中野正睦氏が出資し、昨年11月に設立。カラマツ材の高付加価値化に取り組む本別町から、市場開発や販売調査の事業を受託している。従業員2人を雇用。帯広三菱本別店跡に木製品のショールームを設け、特殊加工したカラマツの家具などを3月から展示、販売している。
式典で中野社長は「町が取り組む事業のお手伝いをしたい。技術とノウハウを生かして新しい物を作りたい」とあいさつ。高橋正夫町長は「待望の企業設立。北海道や十勝の森林業に貢献できる」と期待した。
式典に先立ち、ショールームでは施設見学会が開かれた。木材に熱を加えて加工しやすく素材改良する「EDS(エコロジー・ダイバーシティ・シナジー)技術」で作った柱や机などの製品が並び、出席者が興味深そうに眺めた。町内の経済人は「価格面の課題はあるだろうが、癒やしの効果がある木材は福祉施設など高齢化社会の中で生かせる可能性があると思う」と感想を話していた。(安田義教)