サケの会稚魚2万匹放流祭 八中生初の人工授精魚も
とかち帯広サケの会(千葉よう子会長代行)主催のサケの稚魚放流祭が、5日午前10時から、帯広市西14南37のサケのふるさと公園横の売買川で開かれた。帯広第八中学校自然観察少年団が、初めて人工授精に取り組んだ稚魚約6000匹を含む約2万匹の稚魚を放流し、無事な成長と母なる川への帰還を願った。
同少年団(伊藤萌林=めぶき=部長、25人)は、学校敷地内にあるサケ小屋で稚魚の飼育を続けている。昨年10月に十勝釧路管内さけます増殖事業協会から、親ザケの雄雌各5匹を譲り受け人工授精させた。交代で水温測定や管理、餌やりなどを続け、体長約8センチほどにまで成長させた。
放流祭には、同会や少年団のメンバーや近隣町内会などから約50人が集まった。千葉会長代行が「一生懸命、丁寧に育てた稚魚が巣立つ」とあいさつ。同校の林忍校長、同少年団の飼育を指導した元水産庁さけますセンター帯広事業所長の石垣章さん(帯広)が「(稚魚が成長して)帰ってくる時まで、川をきれいにしよう」と呼び掛けた。
参加者は合図に合わせて一斉に放流し、「元気でね」と声を掛け見送った。同少年団の友近愛彩(まあや)さん(2年)は「自分たちで授精させ育てたサケなので、戻ってきてほしい」と話していた。(原山知寿子)