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栄養士の卵たちがレシピ本を出版 帯広大谷短大

十勝の食を全国に発信するレシピ本を出版する栄養士課程の学生。中央は中川学長、右隣が香川後援会長

 帯広大谷短期大学生活科学科栄養士課程の学生や教員、OGが考案したレシピ本「農業王国十勝から発信! ワンプレートdeバランスごはん」が、28日に中西出版(札幌市)から出版、全国発売される。十勝で栄養士を目指す学生たちのアイデアが詰まったレシピ55編が、全てカラーの写真付きで紹介されている。学生が製作の中心となって出版される書籍は同大学では初という。

 レシピ本の製作に至ったのは、中川皓三郎学長が5、6年ほど前、旭川の書店で道外の短大教員によるレシピ本が平積みされているのを見たのがきっかけ。「栄養士課程を持つ私たちの大学でも作れないだろうか」と、田中厚一副学長に持ち掛けた。同短大後援会(会長・香川俊雄トォータルフーズ社長)の香川会長をはじめ製作費用への協力が得られ、昨年10月ごろに製作が始まった。

 レシピは栄養士課程の学生が献立を考えて70食ほどを実際に調理室で作る「給食管理実習」の中で考案。同課程の2年生(35人)と同課程を卒業し、栄養士として活躍しているOG、同実習を担当する北村和子助教ら教員が1つの皿に複数の料理を盛り付けるワンプレート料理(全39品)を担当。1年生(37人)と同大の食育ボランティアサークルなどが1品料理(全16品)を担当した。

 多くが十勝で生産される食材を用いたレシピで、ワンプレート料理には調理方法や味などがコメントされている。ジャガイモやニンジン、鶏肉などを使った「十勝ちまきプレート」を考案した熊沢冴恵さん(2年)は「一般の人が家庭でも作りやすいように工夫した」と話す。

 春から北見市の老人保健施設で栄養士として勤務する熊沢さんをはじめ製作の中心を担った2年生は卒業後の発売となるが、熊沢さんは「レシピ本の製作の経験を生かして頑張っていきたい」と話す。

 本には寺山憲二音更町長、米沢則寿帯広市長、工藤一幸北海道ホテル総料理長、山本英明山本忠信商店代表らがコラムを寄稿、十勝の食への思いが詰まった一冊となっている。

 A5変形版、95ページ。税抜き1200円。全国の書店の他、書籍のインターネット通販サイトでも取り扱われる予定。(大谷健人)

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