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「性教育参観日」続け15年超 幕別・忠類小

「性教育参観日」の授業。保護者の前で、4年生の児童が大人に近づく体について学んだ

 【幕別】忠類小学校(千葉正夫校長、児童115人)は、全学年の性教育に関する授業を保護者に見てもらう「性教育参観日」を15年以上続けている。授業内容は冊子にまとめ、担当教諭の異動があっても継続性を持って進めているほか、授業公開を通じ、「家庭で話題にしにくい」との声が多い「性」に関し、親子での会話のきっかけづくりにもなっている。

 今年の「性教育参観日」は11日に開催した。4年生の教室では男の子と女の子の体のイラストパネルを前に、日暮実里教諭が大人になると体がどう変化するか児童に質問。女の子は「胸が膨らむ」など、男の子は「のどぼとけが出る」など、子供たちは少し恥ずかしそうに答えた。日暮教諭は「こうしたことは思春期に誰しも起こること。ただ、時期は個人差があり、赤ちゃんの命を作る大切な準備」と説明した。

 1年生は「じぶんのからだ」、6年生は性病感染など「病気の予防」といった学年ごとに発達に応じたテーマで行われた。

 性教育は、教育課程に応じて学習指導することに加えて、同小では以前から研修に力を入れ、少なくとも15年以上前から参観日として公開を続けている。10年前から参観日の授業実践を記録化し、教諭が異動しても継続的に取り組めるよう冊子にまとめ、授業の向上に役立てている。

 6年生の娘がいるPTA副会長のグリーンハウ美希さん(41)は「私自身、自分の身を守る術として子供と性についてよく話すが、一般的には家庭で話しづらいテーマ。(参観日は)子供と話せるきっかけになる貴重な機会。今後も続けてほしい」と話していた。

 千葉校長は「性教育をテーマに毎年参観日を行っているのは珍しいのでは。性に関する情報は氾濫しており、正しい知識を伝え、将来における適切な意思決定ができるようするのが性教育の狙い。こうしたメッセージを保護者にも発信することで一貫性を持った指導につながることを期待している」とする。(佐藤いづみ)

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