号砲までまもなく~フードバレーマラソン(1)
白バイでランナー先導
十勝機動警察隊 西村和哉さん(32)
全力発揮へ気を配る
「ランナーや沿道の市民のため、精いっぱい自分の役目を果たしたい」。昨年に続き、ランナーを安全に先導する大役を務める。
1981年、札幌市生まれ。北海学園大卒。2004年に道警入りした。札幌豊平署を振り出しに、道本交通機動隊、帯広署などを回り、11年から十勝機動警察隊に所属する。十勝管内でただ1人の“白バイ乗り”だ。
道本交通機動隊時代にフルマラソンの先導役を経験している。常に前方や後方、沿道の様子を目で捉えて走らせ、「何よりランナーが全力を出し切れるよう気を配る」。状況に応じて位置を変える走行は気が抜けず、「ゴールにたどり着いたときの疲労感はランナーと一緒」という。
重さ300キロもの白バイを時速20キロ前後で走らせるには高い技術が必要だ。「乗り慣れているから大丈夫」と笑うが、「成功以外の結果は許されない。最後まで気を引き締めて臨む」と語る目には精悍(せいかん)さを宿す。市内で妻(35)と2人暮らし。(杉原尚勝)