マレーシア進出へ交流 管内企業が理解深める帯商開催
十勝管内の事業者を対象とした「マレーシア海外展開セミナー」が、帯広市内のとかちプラザで初めて開かれた。日本から16事業者21人が参加し、マレーシアのハラルビジネスなどについて学びを深めた。
帯広商工会議所と国際協力機構(JICA)が主催して3日に開催。日本貿易振興機構(JETRO)が共催した。JICAのマレーシア研修員を対象とした食品の品質管理などを学ぶ研修の一環で、マレーシアの政府機関であるハラル開発公社の希望で実現した。
講義では、同公社の最高経営責任者(CEO)ハイロ・アリフィン・ビン・サハリさん(42)が講師となり、日本からの進出企業の事例やハラル市場、同公社が行う支援などについて説明した。ハイロCEOは「帯広は日本におけるハラルの価値を高め、マレーシアとの経済協力の拠点となることができる」と話した。
セミナー後、マレーシア研修員10人と日本の事業者とのビジネス交流会も行われた。参加者はグループに分かれて各事業者が製造・販売する商品などについて意見交換した。市内で化粧品などを販売する「琥珀」の小野寺真理江さん(43)は、マレーシア研修員で歯磨き粉などを販売する会社の経営取締役と情報交換し、商品の共同開発について意見を出し合っていた。小野寺さんは「好みの違いなどを知ることができ、参考になった」と述べた。(菊地青葉)