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障害者自立の場、再出発 「スクオーラ帯広校」旧長崎屋から移転

新たな学びやで中山学長(右)の話を聞く生徒たち

 旧長崎屋帯広店(帯広駅南ビル)内で活動していた4年制福祉事業型専攻大学「スクオーラ帯広校」が移転し、帯広市内にある元飲食店の一軒家(西16南35ノ2)を拠点に再始動している。中山敏学長(62)は「場所は移ったが、思いやりを持ち、人との共同作業ができる職業人を育てる理念は変わらない」と話している。(松村智裕)

 同校はJR帯広駅構内で2018年4月に開校。20年10月に長崎屋帯広店3階に移転した。障害者手帳などを持つ人を対象に自立訓練や就労移行支援の授業を行っている。1~4年生10人が在籍し、4年生2人が来年3月に卒業を迎える。

 新たな学びやは9月に閉店した木造3階建ての飲食店「ホーリーズ」。11月20~22日に引っ越しを行い、同24日に授業を再開した。

スクオーラ帯広校の新拠点の外観

 交通の便が良かったJR帯広駅近郊から離れたため、一部の生徒を帯広駅から車で送迎するなどして対応。以前は教室やパソコン室など7部屋あったが、現在は5部屋で広さは5分の1ほどに。それでも1年生の和地美香さん(19)は「家みたいで居心地がいい」と学校生活を楽しんでいる様子だった。

 除雪やトイレ掃除なども生徒たちが取り組み、中山学長は「学びの機会になる」とプラスに捉える。同校を運営するしんかーず(帯広)の油谷裕子取締役(62)は「ここを仮住まいとして新たな施設も探しているが、当面はこの場所で教育の質を落とさず、自立に向けた支援を進めたい」と話す。

 来年度は2人が入学予定。申し込みや問い合わせは同校(0155・66・6307)へ。

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