歴舟川史を地図に 大樹
清流を守る会
戦後から10年ごと来年完成
【大樹】歴舟川の清流を守る会(奥田眞行会長)は、過去の歴舟川や町並みを振り返るマップ作りを始めた。会員の記憶や資料を基に、戦後から10年間隔で複数のバージョンを製作する。同会は「昔を懐かしむようなものにできたら」と話している。
同会は1992年に発足。環境省認定の「清流日本一」に何度も選ばれている歴舟川の美しいせせらぎを守ろうと、幼い頃から川に親しんだ70~80代が中心となって、河川敷の清掃活動などに励んでいる。
歴舟川は治水や増水などで流れが変わってきており、会の内部から「昔の川の様子を復元する地図を作りたい」との声が上がっていた。河川の形状に影響を受ける町並みの変遷も取り上げることにした。
7月に会員8人が集まり、作製手順を協議。かつて歴舟川は住民から「日方(ひかた)川」と呼ばれていたことから、マップの名称は「日方川思い出マップ」とした。
大樹橋(国道236号)の架け替え、川の拡幅、河川敷の整備、商店の移り変わり、公共施設の建て替えなど関係するさまざまな出来事も出し合った。「橋脚から川に飛び込んだ」「コスモールの駐車場は昔でんぷん工場だった」と昔話にも花が咲き、思い思いに地図のイメージを膨らませた。
8月末から製作を本格化させ、1カ月に1回程度集まる予定。会員の資料や当時を知る町民の話を基に約1年間かけて、昭和20年代からおおむね10年ごとの地図をまとめる。
事務局長の伏見松男さんは「歴舟川に親しんだ世代が楽しめる機会をつくりたい」と話している。(伊藤亮太)