君の名は「熊がに」 特大サイズ、ブランド化
【広尾】広尾漁協毛がに篭部会(保志光則部会長)は今年から、広尾で獲れる毛ガニのブランド化に取り組む。特大サイズの中でも良質なものを厳選し、「熊がに」の名称で出荷する。
毛ガニは多くが北海道産として流通しているが、他産地と差別化し、広尾産としての認知度を高めて販路拡大を図る。道内でブランド化に取り組んでいるものとしては釧路管内の厚岸産で「大黒毛がに」、同管内散布産で「極」などがある。
大きいサイズの毛ガニは毛が黒くなることがあり、広尾では古くから「熊がに」と呼んでいたため、ブランド毛ガニの名称とした。重さが800グラム以上、甲羅の直径が10センチ以上の特大サイズで、色が良く、身が詰まった良質なカニを漁師と同漁協で厳選する。
1回の操業で2トンが水揚げされる中、熊がにとなるのは30~40匹程度とごくわずかとなる見込みで、特注のタグを付けて出荷する。保志部会長は「熊がにも含めて、広尾で捕れた旬のカニを食べてもらいたい」と話している。
今年の毛ガニの試験操業は23日に初水揚げを予定しており、来年1月中旬ごろまで続く。今後各種イベントでの販売などを通して熊がにをPRしていく。(伊藤亮太)