願い込め 大しめ縄 音更神社、愛国神社
帯広市内の愛国神社と音更町内の音更神社で29日、重さ100キロを超えるしめ縄の取り付け作業が行われた。数十年もの間、毎年行われている伝統行事。参加者はそれぞれの願いをしめ縄に込め、新年を迎える準備を整えた。(眞尾敦、菅生佳孝)
重さ150キロ奉納
音更神社(元町3、佐々木敬宮司)では、60年以上前から町内ののむら葬祭(野村泰司社長)が、大しめ縄を作って奉納している。
今年も午前9時ごろから、同社と波多野電気(音更、波多野実嗣社長)の社員15人ほどが、参道入り口の鳥居に取り付けた。
稲わらとスゲを使ったしめ縄は長さ約8メートル、太さ1・2メートル、重さ150キロほど。重機でつり上げて丁寧に設置した。
野村社長は「昨年より品質を高めた。町民の皆さまが安心して暮らせる平和な年になれば」と話し、佐々木宮司も「気持ちよくお参りしていただけるのでは」と感謝していた。
保存会が手作業で
愛国神社(愛国町基線25、南原和美宮司)では、同神社注連(しめ)縄保存会(富川昌彦会長)の会員約15人が午前8時に集合し、鳥居に取り付ける作業を始めた。
夏に十勝管内で収穫したスゲを乾燥させたものを使用。
28日午後から神社近くの愛国農業センターに集まり、手作業で編み上げて完成させた。長さ約6メートル、胴回り約160センチ、重さ約120キロで、重機を利用した。奉納祭を執り行い、無病息災と五穀豊穣(ほうじょう)を祈った。
富川会長は「作業してくれた会員に感謝する。来年も地域に災い無く、平穏無事に過ごせれば」と願った。