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特定外来種のアレチウリ3回目防除、来年度以降も継続 十勝総合振興局

アレチウリの繁殖地で行われた抜き取り作業

 十勝総合振興局は29日、帯広市内の帯広の森付近の道有地で特定外来種アレチウリの防除作業を行った。今年度3回目で最終の作業。温水散布による除草と合わせ、参加者による人力での抜き取りを実施。温水散布による効果はあるものの面積が広く、同振興局環境生活課は「手法の検討も含め、来年度も引き続き作業を行う」と方針を説明する。

 アレチウリは北米原産のツル性の一年草。生育が早く他の植物を覆うように広がり、道外では畑に侵入したアレチウリが作物を枯らすなどの影響が出ている。市内では2022年に初確認され、これまで帯広市や市民団体が抜き取り作業を行っていた。道有地であることから今年度、同振興局が防除作業に乗り出し、抜き取り作業にも携わってきた帯広畜産大学の川村健介准教授と学生らによる温水除草と抜き取りを併用し、6、7月に作業した。

 今年度最後の防除作業となったこの日は、同大の学生や市、振興局、萩原建設工業の社員ら29人が参加。川村准教授らが温水除草を行う一方、他の参加者たちは1時間かけて土手一面に広がったアレチウリの抜き取り作業に追われた。

 アレチウリが一面に広がる光景を初めて目にした、同社の社員たちは「こんなに広がっているとは思いもしなかった」と驚きの表情。長く伸びたツルをたぐり寄せ、ロール状に巻き取りながら抜き取った。

 温水除草を試行した川村准教授は「2回の実証では、発芽を70~76%程度抑えられる効果があった」と説明。ただ、土手の面積が広く「温水除草は道路沿いなどのピンポイントに用いやすいので、来年は岐阜ですでに事業化されているヤギの放牧による除草作業に取り組めたら」と話した。同課は「単年度では難しいと見込んでおり、実施時期と手法を探りながら来年度も引き続き取り組む」との考えを示した。(完戸雅美)

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