若者がまちづくりへ議論白熱 第1回おびひろ若者議会
十勝の高校生がまちの将来を考える「第1回おびひろ若者議会」が8月31日、帯広市役所で開かれた。高校生は政治や観光、農業の視点から十勝の課題を探り、政策提言をまとめた。アイデアを元に提言書を作成し、米沢則寿市長に手渡す予定。
若者が十勝管外に進学した後も戻ってきたい街にしたいと、高校生10人で発足した「高校生団体AUFT」(石村春翔代表=帯広柏葉高3年=)の主催。帯広柏葉高や広尾高、音更高など5校計19人が参加した。
市職員が総合計画と予算、十勝観光連盟の植松秀訓専務理事が観光業、パン製造販売の満寿屋商店の杉山雅則社長が食と農業について講義。「住みよく、魅力的だという点をどう人を呼び寄せる力に変えるか」などといった内容を受け、参加者は3班に分かれ政策案を議論した。合間に市議会本会議場も見学した。
高校生たちは、招待した市議ら約20人を前にそれぞれの班でまとめた案を発表。公共交通機関のうちバスに焦点を当てた班は「本数が少なく、若者が夕方から夜に利用できない」「利用者の増える、冬場の朝の混雑がつらい」などと課題を挙げ、夜間の自動運転化やスクールバスの拡充を訴えた。
帯広農業高2年の佐藤禅さん(16)は「同年代と質の高い議論ができた。十勝の農業や観光の魅力を全国に伝えるにはどうすればいいか、これからも考えたい」と話していた。(小野寺俊之介)