「女性活躍の場を」 湯浅さん初当選から一夜明け 仏壇の亡き父へ報告 新得町長選
【新得】12年ぶりの新得町長選で初当選した湯浅真希さん(48)は、選挙戦から一夜明けた21日朝、町内の事務所で心境を語った。「何よりもまずはほっとしている」と穏やかな笑顔を見せ、「知識も経験も不足していることは自覚している。今年度はまず対話の機会を増やすことから始めたい」と抱負を語った。(小野寺俊之介)
当選直後からお祝いの電話が鳴りやまず、スマホには70件以上のメッセージが届いた。就寝したのは、日付が変わった21日午前0時半ごろ。午前6時に再び電話で目が覚め、いつものカフェオレとトーストで朝食を済ませた。「うれしいけどくたくたです」。
投開票日の20日は、5年前に亡くなった父悟史さんの誕生日だった。午後11時ごろに後援会関係者らを見送った後、母の貴志子さん、妹の由侑子さんと仏壇に線香を上げ、悟史さんの大好きだった日本酒を3人で少しずつ飲んだ。
「あまのじゃくな父だったから、きっと素直におめでとうとは言わないかな。でも、応援してくれていたと思うし。いい報告ができてよかったです」。
十勝管内初の女性首長になったことで考え方に変化も。「女性だからどうということは考えてこなかったが、これからは逆に意識して、女性の活躍の場について考えていきたい」。勉強会を共にする十勝の女性議員たちからも祝福され、「どんどん次につながっていってほしい」と話した。
選挙期間中は町内をくまなく回り、「新得、屈足、トムラウシと特色が濃い町」と改めて町の素晴らしさを実感した。「若い人たちも町政に関心を持ってくれたことが良かった。オールしんとくで町づくりに励みたい」と新たなリーダーの自覚をにじませた。
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