インフル患者、過去最多80人 十勝管内定点当たり 休校すでに昨シーズン超え
十勝管内で10月中旬から、インフルエンザの患者が急増している。道が27日に発表した管内の第47週(17~23日)のインフルエンザの1定点医療機関当たり患者数は80・71人(速報値)となり、現在の集計方法となった1999年4月以降で最多になった。帯広保健所は「小学校高学年から中学生の年代が多く、その親世代の30、40代も多い。マスクや手洗いが非常に重要になってくる」と注意を呼び掛けている。(高井翔太)
今季の管内のインフルエンザ患者数は、第45週(3~9日)は9・29人だったが、第46週(10~16日)に警報基準の30人を超える48・71人と急増した。今回はさらに32・0人の大幅増となった。
患者数の増加とともに、休校や学年・学級閉鎖も相次いでいる。北海道感染症情報センターによると、第46週までの管内の学校の措置状況の累計は、小学校で休校3校、学年閉鎖3校、学級閉鎖10校、中学校でも休校2校、学年閉鎖4校と相次いでいる。幼稚園でも学級閉鎖が1施設あり、高校は学年閉鎖と学級閉鎖がそれぞれ1校あった。休校は5校で、既に昨シーズン合計の4校を上回った。
3連休明けとなった25日には、帯広市教育委員会が、市内の小・中・義務教育学校13校の学級閉鎖(10件)や学年閉鎖(9件)、休校(1件)を公表。26日も帯広啓西小が1クラスを学級閉鎖としたと発表した。
同保健所は連休で感染が広がっているとみられることから「これから学級・学年閉鎖がさらに増えるのではないか」とみている。
<インフルエンザの定点当たりの患者報告数と発令基準>
指定された医療機関から毎週報告される総患者数を、同医療機関数で割った数値。1医療機関に訪れた患者数を表し、感染症の流行状況を把握できる。例えば指定された7医療機関に1週間で350人の患者が訪れると、1定点当たり50人となる。
発令基準は、注意報が1定点医療機関当たりの患者数が1週間で10人以上、警報は30人以上。警報発令後は10人以上であれば継続する。注意報は、今後大きな流行発生や、流行が収束していない可能性を、警報は大きな流行の発生や継続が疑われることを示す。
新型コロナ2週連続増
一方、新型コロナウイルスは、道が27日に発表した第47週の発生動向によると、十勝管内の患者数は1定点医療機関当たり4・57人。前週から0・71人増え、2週続けて増加した。道内は167の医療機関で報告された患者数は591人。1定点医療機関当たり3・54人(前週比0・44人減)だった。









