ワールドチーズアワードで管内3工房が受賞 足寄、芽室、新得
【足寄・芽室・新得】世界最大規模のチーズコンテスト「ワールドチーズアワード」が15日までの3日間、スイスのベルンで開かれ、しあわせチーズ工房(足寄町)の2品とTOYO Cheese Factory(芽室町)のラクレットチーズが銀賞、共働学舎新得農場(新得町)の2品が銅賞を受賞した。
同大会は今年で37回目。46カ国から5244品が出品され、日本は40工房から48品がエントリーした。十勝では3者のほか、広内エゾリスの谷チーズ社(新得町)とチーズ工房NEEDS(幕別町)も出品した。
しあわせチーズ工房は、熟成したハードチーズにコーヒー豆をまぶした「サチコ」と、エゾヤマザクラの経木をチーズ周辺に巻いて熟成した「茂喜登牛エゾヤマザクラ」で銀賞を獲得した。昨年に続く銀賞止まり。今年は一層と自信があっただけに、本間幸雄代表は悔しさをにじませる。
ただ、注文は全国から寄せられ、現在はオンライン販売の注文を停止するほど。市場の評価は年々高まっている。「来年以降は熟成庫を拡充し、24カ月や30カ月の長期品が出せそう」と次期大会に向けて既に意気込んでいる。
TOYO-で銀賞を受賞したのは、昨年のジャパン・チーズ・アワードで日本一に輝いた「age 02 Raclette」。七海一樹専務は「ラクレットの本場スイスで評価されたことはうれしい」と喜ぶ。同チーズのコンテスト受賞は通算4個目となった。
同社のチーズは管内の4酪農家の生乳を使用しているが「酪農家が、うちに生乳を出荷していることを誇りに思えるようなチーズ作りを」との思いは強い。「今後も、組織や風味などすべてにおいて完璧なチーズ作りをしたい」とさらに上を見据えている。
共働学舎(新得)2品が「銅賞」
共働学舎は、エゾヤマザクラや日本酒由来の酵母を使い、ミルクと乳酸菌の風味が魅力のチーズ「プチ・プレジール」と、同じチーズにサクラの葉で香りをつけた春限定の人気商品「さくら」が共に銅賞を受賞。製造責任者の村上隆司さんは「安定した品質を保てていることが確認できてほっとした思い」と話した。(佐藤匡聡、近藤周、吉原慧)











