宮坂建設工業株式会社 代表取締役社長 宮坂寿文氏~2025トップインタビュー
創業の原点を見つめ直す
革新と経験値のバランスを図る
昨年は時間外労働の上限規制が適用され、建設業界にとって大きな変革の年になりました。残業を削減するなど労働基準法を遵守することは、業界全体で取り組まなければならない課題と捉えています。また、建設資材の高騰もとどまるところがありません。まさに難局ともいえる時代を迎えました。今年は創業の原点を見つめ直し、全社一丸となって「立ち上げる」という感覚を強く意識していきます。
まずは社員一人ひとりの技術を全方位的に磨き上げることが必要です。すでに生産性向上のために取り組んできたICT(情報通信技術)をはじめとするデジタルトランスフォーメーションに加え、日々の作業で社員が感じた現場のアナログ的な感覚を取り入れることで、技術革新と経験値のバランスを図っていきます。
人財育成については昨年、国土交通省から「建設人材育成優良企業表彰」で総合と若年者入職促進の2部門で優秀賞を頂きました。
人財の確保と育成 継続した防災対策
かつて「3K」と呼ばれ、若年者から敬遠されがちだった建設業にとって、担い手の確保と育成は避けて通れない取り組みです。これまで奨学金返済支援や社内外の様々な研修を実施していますが、業界のイメージアップを促進することでさらなる社員の定着を目指していきます。
併せて、ベテラン社員の経験を若手に引き継ぐことで、「ものづくり」という建設業本来の技術力を高めていきます。また社内で次世代のリーダーを育成することも必要です。土木・建築一辺倒の働き方だけではなく、総合的な能力を広く培えるような社内制度も必要と感じています。
長年にわたり取り組んできた地域防災訓練や親子防災教室も、建設業の理解を深めることに大いに役立っています。昨年は地震や水害といった災害が頻発しました。防災対策は継続して取り組むことが大切です。緊急時に社員が即座に災害対応できる体制を油断することなく続けていきます。
宮坂建設工業株式会社 代表取締役社長 宮坂寿文氏~2025トップインタビュー
<宮坂建設工業株式会社>
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