食創 竹森直義社長~2024トップインタビュー
米食の効果を広報啓発
一緒に努力をしより良い商品を
創業71年目を迎えた当社は、核となる米穀に加えて家畜飼料や食料品の卸売り、燃料(LPガス、灯油の卸売りと小売り)の4事業を全道・全国で展開しています。
米の消費の減少は、簡単に変えられません。最近の研究では米が脳の栄養となる糖質を効果的に供給し、神経細胞ニューロンを活性化させることが分かりました。米食中心の子どもたちの方が脳細胞の量が多く、IQ(知能指数)が高いという結果もあります。各種広報を通じて、育ち盛りの子ども育てる世代に伝えていきます。
米の主産地である上川・空知地区では後継者不足、生産調整で作りたくても作れない状況が生まれています。貯水機能を兼ね備えた田んぼが減ることで自然災害が増えることも考えられます。食文化だけではなく、広い観点で米作りが守られていくことを願います。
売り上げの65%を占める家畜飼料の分野では、輸入原料の高騰により1次産業を守る生産者にとって非常に厳しい状況となりました。生産行程の川上にある私たちが汗を流し、知恵を絞り、一緒に努力をして「より良い商品を作っていこう」と決意しています。
付加価値向上で支持と信頼得る
日本の農畜産物の品質は良く、特に和牛の需要は海外を中心に高いので成長分野ととらえています。生産現場に支持、信頼されるように今年はさらに一歩を踏み出し、商品の付加価値向上につながる事業展開を計画しています。また、牛の行動をモニタリングするセンサーで行動の観察をサポートし、その活動状態から疾病の早期発見、重症化予防につなげる生産性向上に取り組んでいます。
価値ある仕事をしていくためには、もっと組織内部の生産性を高めなくてはいけません。事務作業を自動化するシステム「RPA」を導入して業務の効率化を図り、コストや無駄を削減して、お客さまのために創造する時間を増やし、よりよい提案をしていきます。それこそが仕事の醍醐味(だいごみ)であり、やりがいにつながるものと信じています。