陸別の秋庭さん、法人設立 第1弾は「鹿」ブランドラベル
【陸別】元町地域ブランド開発推進専門員の秋庭智也さん(45)が代表理事となり、一般社団法人「寒冷地デザインセンター」(町クンネベツ1)を設立した。第1弾の取り組みとして「鹿」食品のブランドラベルを制作。今後も陸別を拠点に、寒冷地向けの商品開発サポートや新たな特産品を手掛けていく。
秋庭さんは2012年に町の地域おこし協力隊として着任。「まちチョコ」や「冷凍プリン」など数多くの地場産品を手掛け、インナーウエアなどの製造・販売「アズ」(大阪府箕面市)の防寒肌着のマーケティングにも携わってきた。
昨年12月に設立した法人は、これまでの活動とブランド化を継続していくほか、陸別や寒冷地に関心のあるクリエーターと地域を結び付ける役割も担う。
「鹿」のブランドラベルの制作もその一環で、特産品と引き換えに企業の依頼を受ける物々交換系クラウドソーシングの「ニク(肉)ラウドソーシング」を活用。陸別のシカ肉1年分でラベルデザインを考案するデザイナーを公募したところ、10人以上の応募があったという。
採用したのは東京のデザイナーで、「鹿」を大きく中央にあしらったデザイン。「北海道陸別町」「日本一の寒さがそだてた」「野性100%」などの文字も配置されている。25日に町振興公社のシカ肉製品のソーセージ、ベーコン、サラミにブランド表示として貼り、店頭に並べた。
秋庭さんは“無暖房生活”やキャンピングカーを「移動オフィス&PRメディア」(愛称・akivan)として活用した働き方も実践している。「引き続き陸別を発信し、日本一の寒さをテーマにしたブランドづくり、移住促進にも貢献していきたい」と話す。(木村仁根)