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チェアスキーに10年ぶり復帰、福嶋孝宏さん 

10年ぶりにゲレンデに復帰、「スキーも楽しい」と笑顔を見せる福嶋さん(サホロリゾートスキー場で)

 十勝唯一のチェアスキーヤーとして全国大会などで活躍した福嶋孝宏さん(39)=パナソニックデバイス帯広=が10年ぶりにゲレンデに復帰し、競技者として大会出場を目指している。福嶋さんは車いすバスケットボール、チェアカーリングでも活躍する管内障害者スポーツのパイオニアだ。障害があっても「外に出て仲間と交流を。スポーツをやろう」と呼び掛けている。

 福嶋さんは学生時代からバスケットボールとスキーのモーグルで活躍。社会人になってモーグルの「ノーティーボーイスキークラブ」会長も務めたが、1998年に練習中の事故で脊髄損傷の障害を負った。しかしチェアスキーでの復帰を目指してリハビリに努め、2000年にゲレンデに戻り、猛練習を重ねて大会挑戦を続けた。04年のジャパンパラリンピック大回転で4位、同年の全国身体障害者大会では大回転と回転の2種目で準優勝を飾ったのを花道にいったん引退した。

 その後、車いすバスケに軸足を移して活動。チェアカーリングでも帯広チェアカーリングクラブのメンバーとして今月の日本選手権3位入賞に貢献するなど力を発揮している。

 車いすバスケは現在、道内トップチームの旭川リバーズに所属。体のキレをつくるため昨年から減量を始め、1年間で20キロ減の体重80キロにしたところ、かつて使っていたチェアスキーのバケット(座席)に体が入るようになった。「またスキーを」と今年の正月明けからサホロリゾートスキー場(新得)、メムロスキー場などで練習を再開した。

 各スキー場ではスキー競技の仲間たちとも再会した。「冬でも外に出て仲間と会って楽しくやれる」と福嶋さんはスキーの魅力をかみしめる。ソチ冬季パラリンピックで金メダルに輝いた狩野亮選手、鈴木猛史選手らはかつて一緒に滑った仲間。「彼らは昔から努力していた」と刺激を受けており、「来季はスキーでも全道大会に挑む」と豪快なシュプールを描いている。(横田光俊)

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  • 練習で豪快にターンを決める福嶋さん

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