本別高校生発案の町内初の音楽フェス 1100人が来場し大盛況
【本別】本別高校生が授業で考えたアイデアを発端とした町内初の音楽フェスティバル「お豆音楽祭」(実行委主催)が10日、本別町中央公民館で開かれた。プロのレゲエやヒップホップ歌手、ダンサーが出演したほか、管内外のアマチュアバンドやダンスチーム、フェスのために特別に編成された吹奏楽団体などもステージで躍動。道内外から来場した1100人を楽しませた。(北雅貴、若原奈緒通信員)
高校生がフェス発案
同フェスは、本別高校生が地域の協力を得ながら町の課題を分析、仮説を立てて解決法を探る総合的な探究の時間「とかち創生学」で「町を活性化させたい」と発案。大人たち町民有志が高校生と実行委をつくり、昨夏から何度も会合を開くなどして準備を進めてきた。
この日はアマチュアからプロまで全18組が出場。本別町で活動する子どもたちのダンスチーム「DANCING STARS(ダンシング スターズ)」の息のそろえた演技で開幕した。本別高校出身者でつくるバンド「DUAL」が熱唱し、ボーカルの中道慎司さん(49)は「本別高校生にパワーをもらいました」
JESSEに感激
人気バンド「RIZE」のボーカルJESSE(ジェシー)が登場すると、会場は熱気に包まれた。「1回失敗したってゲームオーバーじゃない」などメッセージ性あふれるフレーズに重低音のメロディーが調和、観衆を引きつけた。
ファン歴20年以上の町職員石川雅康さん(46)は涙を流しながら、「おとこ気あふれ、弱い人の立場を助けろという思いが伝わった。民間主導でこんな大物を呼んだイベントは初めてで、本別はすごいと思った」と感動に酔いしれた。
音楽以外にも、会場で絵を完成させるライブペイントや、美容師が希望者の髪を切るバーバーショー、キッチンカー、地元産品の販売などの催しも好評だった。
フェス発案者の1人で、本別高校吹奏楽部で活躍し、1日に卒業したばかりの山川雫月さん(18)と森田七星さん(18)は、本別のほか、池田や北見などからも加わった「本別町吹奏楽特別編」に出演した。
受付など運営にも関わった山川さんは札幌大谷大学芸術学部音楽学科に進学する。「多くの人が来てくれて感動した。夢が一つかなった。運営側の気持ちも分かり、今後は演奏者として感謝の気持ちでステージに立つ。できればイベントは続けてほしい」と話していた。
本別で音楽フェス「お豆音楽祭」