デザイナー重野真希インタビュー まちマイ鹿追編
鹿追町緑町のデザイン会社「pcs.design(ピーシーズ デザイン)」を経営する重野真希さん(43)は、十勝で名の知れたデザイナーだ。鹿追をはじめ十勝管内外から仕事を請け負うばかりか、活動は国外にも及ぶ。実は音更出身の私と保育園、小学校、中学校を一緒に過ごした幼なじみ。今も時折連絡を取り合う仲だが、改めて膝を交えて近況を聞いた。(FM-JAGA・大石美保=miho)
miho 子どものころからデザイナーを目指していたの?
重野 高校2年の夏休みに東京の美大に在学中だった4歳上の姉を訪ねたことがあって、そのとき美大のキャンパスに衝撃を受けたの。ここに進学したいって。それまで警察官になるのが夢だったんだけどね。
miho デザイナーとしての第一歩はどこから?
重野 大学卒業後、大手化粧品メーカーにデザイナーとして入社したんだ。でも、入社6年目に化粧品以外のデザインも幅広く手掛けてみたくなって、同僚と独立したの。東京の自宅の一室に事務所を構えたんだけど、今も変わらず東京と鹿追で仕事のやりとりをしているよ。
miho Uターンを決めた理由は?
重野 結婚を機に、実家もある十勝に帰るのも悪くないかなと思って。森で暮らしたいという夫の意向もあり、すてきな森が見つかった鹿追で暮らすことにしたんだ。
miho 仕事は十勝のみならず、海外でも活躍してると聞いてるよ。
重野 3年前に米国ニューヨークで開かれたイベントのロゴやイラストを担当したんだ。鹿追では、観光案内事務所の外観やパンフレット、ポストカードを手掛けたし、十勝で請け負ったデザインは100超になるかな。今は12月オープンの「ガーデンスパ十勝川温泉」(音更)のデザインプロデュースを手掛けているの。
miho 子育てに家事、仕事も全部頑張ってるんだね。働く女性のかがみだよ。
重野 子どもたちのために食事づくりもできる限り気は使っているよ。自分の健康のためにもなるしね。デザインの仕事も「重野さんっぽいね」とは言われたくない。クライアントが喜んでくれることを一番に目指してたいと思ってる。
miho しっかりと着実にキャリアを積み重ね、楽しみながら新しい仕事にもチャレンジしているんだね。これからも活躍を期待しているよ。
<しげの・まき>
1973年音更町出身。帯柏葉高、武蔵野美術大学短期大学部を卒業。トスカチーナ(帯広)の菓子パッケージデザインも担当する。