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十勝でも皆既月食 大樹では星景写真家・北山輝泰さん迎え観測撮影イベント

皆既月食が始まり赤銅色に輝く月面。ほとんど光害がない環境下で周りには星も観察できる(8日午前2時38分、大樹町多目的航空公園で。塩原真撮影)

 【大樹】満月が地球の影に入ることで赤黒く輝く「皆既月食」が8日未明、十勝管内をはじめ国内各地で見られた。国内で皆既月食が見られたのは、2022年11月以来、約3年ぶり。大樹町では、星景写真家・北山輝泰さん(38)を講師に迎えた「皆既月食特別観測&撮影体験イベント」が開かれ、十勝管内などから参加した12人が神秘的な天体ショーを楽しんだ。

 日本旅行が主催し、スペースコタン(小田切義憲CEO)が協力した「特別観測&撮影体験イベント」は、7日深夜から、町多目的航空公園内で開催。参加者は、宇宙交流センターSORA(ソラ)で、皆既月食や撮影法に関する北山さんの説明に耳を傾けた。

 8日未明には、観測や撮影のため北海道スペースポートの滑走路へと移動。「部分食」の始まり(午前1時27分)や、月が完全に地球の影に隠れる「皆既食」(同2時半)が始まると、参加者は盛んにカメラやスマートフォンのシャッターを切った。

 ただ、「食の最大」を迎えた同3時12分には、雲がかかって月が見えなくなり、参加者からはため息も。それでも、雲が抜けた同3時27分から約8分間は、地球の大気で屈折した太陽の赤い光が当たることで「赤銅(しゃくどう)色」に見える現象も確認できた。

 大樹町の上松篤史さん(26)は、こうした現象の撮影にも成功。「北山さんからカメラの設定などのアドバイスを頂き、うまく撮影できた。特に赤い月がきれいに撮れたと思う」と笑顔を見せた。

 国立天文台によると、日本全国で見られる次回の皆既月食は、26年3月3日。小田切CEOは「初のイベントが無事に終わって良かった。宇宙のまちとして、次回は、子どもたちも参加できるような形にできれば」と話した。(松岡秀宜)

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  • 参加者に月食の撮影方法を教える星景写真家の北山輝泰さん(左、8日午前0時45分ごろ、大樹町多目的航空公園で。塩原真撮影)

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