大正小を彩る季節のオブジェ好評 校務員の倉田さん制作
帯広大正小学校(田中善久校長)の校務員倉田邦弘さん(69)が得意の木工の技術を生かし、同校で季節に合わせたオブジェの製作を続け、児童や教員、保護者らから好評を得ている。(大谷健人)
倉田さんは測量技師などとして市内の企業で長年勤務。定年後の2019年から、校務員として帯広川西中で2年間勤務した後、帯広大正小に移り、学校の設備や環境整備などに尽力している。
倉田さんは15年ほど前から始めた趣味の家具作りで木工の心得があった。同校に着任後、田中校長から依頼を受けて器用に物作りを続けてきた。田中校長は「ドライバーに児童の飛び出し注意を呼び掛ける看板など、その仕上がりに驚くばかりだった」という。
オブジェ作りが始まったのは昨年のハロウィーンがきっかけ。「学校に季節感を」という依頼を受け、木材などを使ってハロウィーンにちなんだカボチャやお化けなどを製作して飾ったところ、児童らに好評だった。その後、春には桜など、季節に合わせたテーマの作品を作って飾り、今では同校の名物にもなっている。
現在は冬に合わせ、クリスマスをテーマにしたオブジェが飾られている。クリスマスツリーやサンタクロースの格好をしたキャラクターをはじめ、楽器を演奏する雪だるまやトナカイなどが楽しげな雰囲気を演出している。
音が鳴るテーブルも
また、季節の飾り以外にも、休み時間や下校時にバスを待っている児童らの憩いの場として、ピアノの形をしたテーブルといすも製作。ピアノの鍵盤部分は、倉田さんが木の長さなどを調整するなどしてドレミの音階を奏でられる木琴として仕上げており、児童が付属のばちでたたいて音を鳴らして楽しむ姿も見られる。
倉田さんは作品について「あくまで趣味のレベル」と謙遜しつつも、「子どもたちが喜んでくれるのが一番うれしい」と話している。