忠類から詐欺被害撲滅を 地元企業と高齢者団体がボランティア結成
【幕別】幕別町忠類で、地元建設会社とシニアクラブが詐欺撲滅を目指すボランティア団体「詐欺撲滅団 忠類どんとこいの会」を結成した。帯広署管内でSNS詐欺防止のボランティア団体がつくられるのは初めて。同署忠類駐在所の呼び掛けを発端に集まった約60人の撲滅団は、忠類のイベントなどで詐欺防止の啓発活動に取り組む。(吉原慧)
どんとこいの会は、加藤建設(忠類白銀町、加藤茂樹社長)の社員と忠類シニアクラブ(武内悠紀夫会長)の会員らで構成する。忠類駐在所の上野優真巡査部長が「忠類から詐欺をなくしたい」と考え、加藤社長や武内会長に呼び掛けて結成した。
若い世代も、金融商品や著名人の名前をかたったSNS詐欺などで被害が増加。詐欺のターゲットとされることが多い高齢者でつくるシニアクラブに加え企業も取り組むことで、現役世代への啓発効果も期待している。
11日に加藤建設で行った結成式には、関係者約30人と来賓の藤谷謹至幕別町議、鯨岡健忠類総合支所長が出席。どんとこいの会の会長に就く加藤社長が「さまざまな形の詐欺があり、若者から高齢者まで被害に遭っている。忠類の詐欺被害ゼロを目指して活動したい」とあいさつした。
帯広署生活安全課の篠田和弥係長が、「防犯ボランティアは『できることから』『できる人から』少しずつでも活動し、継続することで協力の輪を広げてほしい」と講話した。
武内会長と加藤建設の加藤悠太専務が、「啓発活動などを通し、幅広い世代に向けて詐欺被害防止を呼び掛けていく」と宣言した。上野巡査部長は「どんとこいの会とともに、詐欺のない安全安心な忠類をつくっていく」と話した。
道警は6月を「SNS型投資・ロマンス詐欺の被害防止に向けた広報啓発強化月間」としている。
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