ドリンクバー専門店、チョークアートで成果発表 帯柏葉高と鹿追高が十勝代表で出場
生徒が取り組んだ探究活動の成果を発表・交流する「探究チャレンジ・ジャパン」(道教委、北海道大学主催)が2月1日、北大学術交流会館で開かれる。十勝からは帯広柏葉高校が「社会との共創」推進プロジェクト、鹿追高校が「探究」チャレンジプロジェクトでそれぞれ代表に選ばれ、活動の成果を広く伝える。(澤村真理子、平田幸嗣)
続々閉店契機に
帯広柏葉から出場するのは1年の菊地琉斗さん、渡邉有咲さん、田守陽翔さん、田原優弥さん。4人は10日にオンラインで開かれ、全道11校20チームが出場した道教委の「『社会との共創』推進プロジェクト」(アントレプレナー教育型)の成果発表会で3位に入り、出場権を得た。
校内に掲示していた同プロジェクトのポスターを見て関心を持った4人が集まり、ドリンクバー専門店による十勝の活性化を考えた。
きっかけは帯広市中心部で商業施設の閉店が相次いだこと。自習したり遊んだりする居場所としての機能に加え、アルバイトやイベントボランティアの求人情報を掲示し、高校生の手を必要とする地元事業者にも利点があるようにした。
高校生にとっては安価で長居ができる、事業者側にとっては求人サイトに比べて安価といったメリットを打ち出した。校内や事業者、他校の生徒にもアンケートを行い、需要や事業性を調べた。一連の活動は地方創生ベンチャー「そら」の林佑太さんの協力を得た。4月には林さんが社長を務めるふく井ホテルでドリンクバーをプレオープンする。
渡邉さんは「企画自体は自信があった。目指すのは地域貢献で、考えてきたことを全部ぶつけたい」、リーダーの菊地さんは「ここまで来るとは思わなかった。知事賞を狙いたい」と意気込む。
美術部創部目指す
鹿追高校は17日にオンラインで開かれた「探究チャレンジTokachi」で最優秀賞を受賞。同校では探究学習の一環として、生徒が町の課題を探り、解決法を考える「鹿追創生プロジェクト」を実施している。
このうち、絵を描いたり美術に興味のある生徒でつくるアートデザイン班の1年生4人が、イベントの「チョークアート アートロードに彩りを」を企画し、昨年10月に実施。町のメインストリート「アートロード」に面した駐車場路面をキャンバスに、中学生や親子らがチョークで花を描いた。
鹿追町には神田日勝記念美術館や福原記念美術館があり、アートに触れる機会が多いが、同校に美術部はない。地域と一体となってアートに触れる機会をつくり関心を高め、美術部創部のきっかけにしようと企画した。
代表の及川彩愛さんは「予想以上に参加者があり、地域活性化にもなった。今春にも同じイベントを開催したい。発表を通して、町や鹿追高の知名度アップにつなげたい」と話している。