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93歳の斎藤さん、希少材の即売市を開催 十勝産カラマツ使った自宅で

長年集めてきた一枚板と斎藤さん

 帯広市で半世紀以上にわたって木材関係の塗装会社を経営してきた斎藤明男さん(93)が、長年に渡って仕事や趣味で集めた一枚板や木製品などを販売する即売市を自宅で開く。会場となる自宅は、26年前に十勝産のカラマツをふんだんに使って建てた自慢の建物で、こちらも買い手を探している。(藤家秀一)

 斎藤さんは1930年稚内市生まれ。稚内高校を卒業後、旭川市の塗料販売店に勤め、58年に帯広市内で塗料販売会社を立ち上げた。木材に特化した塗料・塗装コンサルタント会社「ウッディワールド」もつくり、60年以上にわたり木材の普及に取り組んできた。

 地元では、木材塗装の分野で次々と先駆的な取り組みを展開してきたことでも知られる。木材塗装の色見本帳として、樹種ごとに114色の木片をそろえた「ウッドテクニカルカラーバイブル」は、88年の国際見本市「ジャパンショップ」で道内の企業として初めて「システム開発賞」を受賞した。

十勝産のカラマツをふんだんに使って建てられた帯広市桜木町の住宅

 卓越した木材塗装の技術を生かして、塗装した木片を組み合わせたモザイク画「ウッドピクチャー」も開発した。「釧路幣舞橋の夕景」や「十勝平野」など、地元の風景を切り取った大作が残る。

 ウッドピクチャーの一部は、斎藤さんの長女・鈴木知子さん(61)が帯広市内で来年1月にオープンする画廊バー「みずなら」で展示するという。

 希少な一枚板など愛着のある品々を手放す決心をした斎藤さんは、「木に関わる仕事を90歳近くまで続けられて幸せだった。板にしても自宅にしても、木の好きな人に買ってもらいたい」と話している。

 斎藤さん宅(帯広市桜木町東4線92)の即売市は、25、26日の午前10時~午後3時に実施(事前申し込み不要)。斎藤さん収蔵の骨董(こっとう)品や木工品、絵画なども販売する。当日は自宅内部の見学もできる。

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