南商クッキング部が二つの全国大会出場 目指すは頂点
帯広南商業高校クッキング部(東井咲詠部長、部員18人)は今月、二つの全国大会に出場する。狭き門を勝ち抜き、「第17回全国高校生食育王選手権大会」(18日、福井県)と「第11回ジュニア料理選手権」(26日、神奈川県)に出場するメンバーらは、大舞台に向けて意欲を燃やす。(澤村真理子)
「優勝目指す」
「食育王―」(福井県主催、農林水産省後援)のウェブ予選には全国169チームが参戦した。決勝大会には予選を勝ち抜いた各ブロック代表8チームが出場する。同校の決勝進出は2年連続5回目。
ウェブ予選は3人一組でエントリーし、同部は全員が参加。料理に関する出題40問の正答数と速さを競い、2年の窪田玲(あきら)さん、1年の大沼朱理(じゅり)さんと坂中梓紗(あずさ)さんが、北海道・東北ブロック代表に選ばれた。「過去問を解いて臨んだ」とする窪田さんは、「全国に行けると思わず、驚きの方が大きかった」と語る。
決勝大会は(1)食育4択クイズ(2)技能バトル(野菜の切り方対決)(3)テーマに合わせた料理作り&プレゼンテーション-で競う。大沼さんは「自分でできることを全力でやって優勝を目指したい」、坂中さんは「初めての大会で緊張するけど、3人で協力していきたい」と張り切る。
母への感謝表現
「ジュニア-」は、料理雑誌「オレンジページ」と味の素が主催する中・高生対象のコンテスト。同校からはいずれも2年の片石ゆらさん、松本茉莉さん、窪田さん、山下澪菜さんのチームが高校生団体の部に出場する。
応募総数1万4204件の中から書類選考、2次選考(オンラインでのプレゼンテーション)を通過し、最終審査(各部門3作品、計12作品)へ駒を進めた。
今年のコンテストのテーマは「想(おも)いを伝える、しあわせごはん」。同部では、オリジナルレシピ「ニンジンのソースを添えた海鮮キッシュ~Thanks Mom~」を考案した。
「いつも頑張ってくれているお母さんに料理で感謝の気持ちを伝えよう」と、カボチャやニンジン、ホタテ、サーモンで巻いたチーズをパイ生地で包み、ニンジンの葉を使ったソースをかけ、バラの形にした生ハムを添えた。SDGsを意識して、ニンジンの葉や皮も使った。
2次選考前には、地元のJAや農家、乳業メーカーも取材。リーダーの片石さんは「狙うはグランプリ」と笑顔を見せる。最終審査を前に「オレンジページnet」の特設ページでウェブ投票が行われる(15日開始予定)。