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灼熱十勝 遊具でやけどの危険も 子どもたちは「熱い!」とさけび声

公園の遊具に「やけどに注意!」の貼り紙をする町職員(27日午後1時すぎ、音更町内の宝来中央公園)

 連日、猛暑が続く十勝地方。初の「熱中症警戒アラート」が発表される中、管内の中学校では生徒の体調を考慮し、部活動を中止するなどの影響が出ている。また、酷暑で熱せられた遊具でのやけどに注意を促す貼り紙をする自治体も。帯広市内では農村部の小学校屋外プールの使用が中止となるなど、記録的な猛暑への対策が続く。

 「遊びが、暑すぎてできない!」。十勝管内でも、強い日差しで熱せられて「やけどの危険」もある一部の遊具施設に使用を控える対応や、小学校の一部のプールが使えなくなった。記録的な猛暑は、夏休み中の子どもたちの生活にも、影響を及ぼし始めている。

 26日午後の帯広市緑ケ丘公園の児童遊園。遊具は太陽にさらされていた。汗だくになりながらも、元気に遊ぶ子どもたちが、摩擦熱も生じる滑り台に乗ると、「熱い!」とさけぶ声も聞かれた。

 音更町は27日午後、子どもたちの利用が多い10公園の遊具に「使用注意」の貼り紙を掲げた。手をやけどした男子のイラストに「やけどに注意!」「遊具やベンチが暑い時は、利用を控えてください!」と記した内容だ。町土木課は「予想以上に遊具やベンチが熱くなり、子どもがやけどする危険性があると判断、注意喚起を促すことにした」とする。

屋外プールも中止
 帯広市内では、農村部の清川、大正、広野各小学校の屋外プールが、「熱中症のリスクがある」として、28日から使用中止に、音更・木野東小学校の室内プールも「熱中症警戒アラート」発表を受け、27日午後と28日午後の使用を中止とした。
(松岡秀宜、澤村真理子、内形勝也、細谷敦生)

部活動が中止となり、誰もいなく静かなテニスコート。普段の夏休み中は午前中からテニス部が活動している(28日午前11時20分ごろ、幕別札内東中)

市内の中学部活動中止 アラート受け市内や幕別
 管内の中学校では26日夕に発表された「熱中症警戒アラート」を受けて、夏休み中の部活動を中止するよう27日に保護者らへ通達した。

 帯広市教委は熱中症警戒アラートや熱中症の危険度を判断する「暑さ指数」を指標として全ての部活動を中止とした。今後は天候の推移を見ながら、部活動中止の継続を判断する。

 音更町や幕別町でも同様の対応を取っている。音更町内の中学校でも全ての部活動を中止とし、アラートが出ていない場合でも活動を午前中の2時間にとどめるよう求めた。幕別町内でも原則として全ての部活動を中止した。

 一方、直近に大会を控えている部活動については、活動する時間や場所を考慮しながら実施することにしている。

 全十勝中学校体育連盟の櫻井知克士会長(帯広第七中校長)は「夏休みに入り日中の活動が増える時期。アラートが発表される前から熱中症対策を行うよう呼び掛けている」と話す。今週末や来週末は開催される大会の数も多く、「出場する生徒はもちろん、運営や引率の先生方への対策も必要。十分に気を付けなければならない」と話した。

サッカー大会も
 30日に開催を予定していた「2023とかちU-10サッカーサマーリーグ」はこの記録的な暑さを受けて中止が決まった。主催する十勝少年サッカー連盟は「選手の健康状態などを考慮した結果、この暑さの中で試合をすることのリスクは大きいと判断した」としている。U-10カテゴリーの大会数確保のため、8月26日に代替開催日を設けた。(細谷敦生)

関連写真

  • 部活動が中止となり、誰もいなく静かなグラウンド。普段の夏休み中はサッカー部などが活動している(28日午前11時15分ごろ、幕別札内東中)

    部活動が中止となり、誰もいなく静かなグラウンド。普段の夏休み中はサッカー部などが活動している(28日午前11時15分ごろ、幕別札内東中)

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