足寄高野球部に斉藤井出建設が300万円寄付 北大会初出場で町民の善意集まる
【足寄】甲子園の最終関門となる第105回全国高校野球選手権記念北北海道大会に初出場する足寄高校野球部を支えようと、足寄町民や町内の企業、団体から寄付の申し出や問い合わせが相次いでいる。昨年発足した町民有志による「足寄高校野球部を応援する会」(安久津勝彦会長)と町、足寄高校が話し合い、寄付の受付窓口を「応援する会」に一本化。7日には町内の斉藤井出建設(斉藤和之社長)が、同会に300万円を手渡した。6日はJAあしょろ(新津賀庸組合長)が高校を通じて同会に10万円を寄付するなど支援の輪が広がっている。(北雅貴)
足寄高は1日の十勝支部予選Bブロック代表決定戦で、シード校の帯広北高から最終回に2点を奪い、8-7の逆転サヨナラ勝ち。これまで1963年をはじめ5度の支部予選代表決定戦で敗れ涙をのんでおり、6度目の挑戦で初の北北海道大会の切符をつかみ取った。
プロ野球北海道日本ハムファイターズの選手だった池田剛基監督(38)の指導で着々と力を蓄える野球部は、町民の期待も大きい。応援する会事務局長の堂田信悟さん(41)は、代表が決まった翌日には町内のスーパーで会った人から祝福され、感動のあまり涙を流す人も。寄付をしたい旨の話が相次ぎ、学校にも複数の問い合わせがあった。
北北海道大会は13日に開幕。準々決勝の16日までは旭川スタルヒン球場、22日の準決勝と23日の決勝は北広島市のエスコンフィールド北海道で行われる。同会によると、足寄高では、旭川での宿泊代や移動費、備品購入など500万円ほどが必要と試算している。
7日に寄付した斉藤社長は足寄高校OBで、1学年上にプロ野球の西武ライオンズなどで活躍した好投手の三井浩二さんが在籍。三井さんを擁しても代表決定戦で敗れていただけに「足寄の悲願を達成してくれてうれしいし驚いた。地元の高校で自分や社員の母校でもある。地元企業として少しでも役に立てば」と話す。町民から5000円や1万円の善意も寄せられている。安久津会長(71)は「本当にありがたい。野球部のために有効に使いたい」と感謝。
渋谷圭校長は「野球部が十勝代表となり、町民の方たちに喜んでいただけてうれしい。初めてで不慣れなことばかりだが感謝している」と話している。
<足寄高野球部への寄付方法>
受け付けは12日まで。堂田事務局長(090・5955・8963)か原田慎一事務局次長(090・6872・1442)に連絡した上で持参するか、同会の金融機関の口座に振り込む。振込先は帯広信用金庫足寄支店、普通預金口座1092202、足寄高校野球部を応援する会会計赤間教儀(アカマノリヨシ)。北海道銀行とJAバンクにも口座がある。
町民限定の応援バスツアー参加者を募集
足寄高校野球部を応援する会(安久津勝彦会長)は、「北北海道大会応援バスツアー」の参加者を募集している。足寄町民限定で、参加無料。
足寄高は13日の1回戦で士別翔雲高(名寄支部)と午前9時半から、旭川スタルヒン球場で対戦する。定員は80人。11日午後5時までの受け付けだが、定員になり次第締め切る。出発は13日午前5時。足寄町民センター(町南1ノ5)に集まる。
申し込みは同会事務局の堂田さん(090・5955・8963か居酒屋いさりび0156・25・4621)、原田さん(090・6872・1442)、村上賢治さん(090・2075・6344)へ。(北雅貴)