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DIY初心者が自作、夢のチーズ工房開設 中札内

築50年以上の物置小屋を改築した「天の川チーズ工房」と佐々木さん

 【中札内】帯広市在住の佐々木擁(まなぶ)さん(51)が、未経験だったDIYで実家の物置小屋を改築し「天の川チーズ工房」(中札内村元札内西1線)を開設した。約15年間学んだチーズ作りで起業を決意し、経営に関する知識や資金もほぼゼロからスタート。今年、チーズ販売の夢をかなえた佐々木さんは「お金がなくても、チーズ工房は建てられる」と力を込める。

 佐々木さんは帯広市出身。両親の転勤で道内各地に移り住み、音更高校から稚内北星学園短期大学へ。卒業後は資格を取って歯科技工士として働いたが、長く続かず転職。一般企業に約8年勤めた後、アメリカやカナダに短期滞在した。

 チーズ作りを始めたのは十勝に戻った約15年前、テレビ番組で知ったチーズ作りの教室に足を運んだことがきっかけ。趣味から始まり、管内のチーズ工房に勤めるなど技術を磨くうちに「日本ではまだ知られていないさまざまな種類のチーズを作り、販売したい」と考えるようになった。

 ただ、工房建設を業者に依頼すれば1億円以上の初期投資が必要だった。「あまりの高額さに青ざめたが、諦められなかった」と佐々木さん。実家にあった築50年以上の物置小屋を活用し、DIYで建てることを思いついたという。

 アルバイトや融資などで資金を調達し、2019年冬に改築作業を開始。帯広市内のアパートから倉庫に通い、ユーチューブでDIY関連の動画を探しては見よう見まねで作業した。

 資材はホームセンターで集め、チーズ製造に関わる機械は仲介業者を通さず安価で仕入れることで、費用を大幅に抑えた。知人らの協力もあり、21年7月、2年弱かけて工房が完成。木造2階建て、延べ面積103・5平方メートルで、名前は中札内村の夜空を流れる美しい天の川が由来。

工房内でチーズを手にする佐々木さん

 村内の元札内農場の生乳を使用。昔ながらの製法で、風味が落ちないようにミルクローリーは使わず専用のバケツに入れて手作業で工房に運ぶ。友人にベジタリアンが多く、日本で食べる物に困っている姿を見て、生乳を固めるのに必要な「レンネット」は植物由来の物を使用するなど素材にもこだわった。

 現在販売しているのは「シェダルゴーダチーズ」(73グラム632円、150グラム1100円)、熟成期間を短くした「アルドラゴーダチーズ」(73グラム654円、150グラム1248円)、都内の飲食店「中一素食店 健福」とコラボした担々麺味の「坦々チーズ」(73グラム632円)の3種類。道の駅なかさつない、道の駅おとふけ、村内の「LE BLEU」(元大正基線190)、帯広市内の熊田商店(東9南14)で購入できる。

 佐々木さんは「今はいろいろなチーズを試作中。たくさんの種類を売り出したい」と商品開発に励んでいる。

 問い合わせは同工房のホームページか、Eメール(cheese.kiroto24@gmail.com)へ。(石川彩乃)

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