制服やスーツ、詰め襟などさまざま 制服着用義務廃止後初の入学式 帯広柏葉高
今年度から制服の購入を自由とした帯広柏葉高校(須藤克志校長)で8日午後、入学式が行われた。240人の新入生は制服やスーツなどそれぞれが選んだ一着で式に臨んだ。
同校は十勝管内の高校で唯一、私服登校を認めているが、入学式と卒業式は制服着用を義務付けていた。男子は中学時代の詰め襟の代用を認める一方、女子は4万5000円ほどの制服を購入するかレンタルするなどの必要があった。
着用する機会は少ないのに経済的負担が大きいとの声を受け、購入・着用を自由に。入学式などは「華美にならない式にふさわしい服装」とし、慣例となっていた入学後約1カ月の制服着用も廃止した。
同校によると、この日は男子は詰め襟が目立ち、女子は制服と私服が半々ほどだった。
制服で参加した半田響さん(15)は「リクルートスーツを着ようと思ったけど、卒業生から『貸すよ』と言われたので着てみた。きょうが最初で最後だと思う」。母親のお下がりの紺色のワンピースを着た菊地柊花さん(15)は「家族で『制服は必要ないね』と話して買わなかった」とした。
スーツにネクタイ姿で参加した山村信乃助さん(15)の母陽子さん(44)は「中学の制服は紺色で代用できなかった。学生服を買うより安く済んだので良かった」と、学校側の方針を歓迎していた。
同校では制服廃止も含め検討を続ける。奥田智紀教頭は「意外と私服が多かった印象だが、入学式には制服を着たいという生徒は根強くいると思う」と話していた。(澤村真理子)