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銀の高木美帆「自分でもびっくり」 出場悩んだ500メートルで自己新

 【中国・北京=北雅貴】専門とは言えない種目で世界を驚かせた。高木美帆は500メートルで37秒12の好タイム。低地リンクの北京で、高速リンクのカルガリーで2019年にマークした自己記録を0秒10塗り替えた。笑顔でガッツポーズをして喜びを表現。「自分でもびっくりした。オリンピックの舞台で自己ベストを出せて良かった」と充実感に浸った。

 15組のうち4組目と早い組に登場。スタートからしっかりと氷を捉えた。100メートルを全体5位の10秒41で通過。バックストレートで前を行く同走選手をしっかり追い、加速した。100メートルからの1周のラップタイムは優勝のエリン・ジャクソンと同タイムでゴール。後続の選手にプレッシャーを与えた後、自身はリンクから去り、すぐに2連覇の懸かる15日の女子団体追い抜き(チームパシュート)の準決勝、決勝に備えてエアロバイクをこいで調整に入った。「パシュートのことと、夜遅い時間だったのでどうやって通常のリズムに戻そうかなと考えていた。ただ、だんだんとメダルの可能性が出てきて、後半はそわそわしていた」と笑った。

 今大会は3000メートルが6位、金メダルの大本命だった7日の1500メートルは2位。メダルを獲得したものの表情は冴えなかった。「悔しかったり悲しかったりで、あまりポジティブでない気持ちを抱えていた。滑りも苦しい時間が続いていた」と心情を吐露。この数日間は精神面の整理に費やした。500メートルの出場にも悩んだ。団体追い抜きの日程を考え、「本当に500メートルに強い気持ちで挑めるのか」と自問自答した。

 重苦しい雰囲気が漂う中、新型コロナウイルス検査で陽性となり隔離されていたヨハン・デビットコーチ(オランダ)の復帰が高木美の背中を押した。「自分の表情やスケートのちょっとした変化に気付いて適切な言葉を常に掛けてくれる。急にいなくなってヨハンの存在の大きさを改めて感じた」。この日はただ「肩に力が入っているぞ」としか言われなかったというが、言葉の意味を単純に捉えずに深く考えてスケーティングに生かしたという。

 500メートルの快走で上昇気流に乗った。日本が誇る希代のオールラウンダー。15日の団体追い抜き、17日の1000メートルで金メダルを狙う。「スケジュール的に無理をして出ているのも少なからずある。500メートルのメダルの意味をさらに上げることができるのは、この後の2種目次第。しっかりと挑みたい」と早くも気持ちを切り替えていた。

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