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堀川桃香、夢の大舞台で堂々の自己新「4年間頑張れば(世界のトップまで)いける」

 【中国・北京=北雅貴】「大きな舞台で自己ベストを出せたのは次につながる。いつも通りの滑りができた」。5000メートルに取り組み始めてわずか4レース目の堀川桃香が、7分6秒92の好記録をマークした。昨年末の日本代表選手選考競技会(長野)で出した日本ジュニア記録、高校記録の7分10秒49を大幅に上回る快走だった。

 この日は1組で登場。前日の練習後に「33秒台で楽に入り、維持していく」プランを実行した。同走選手に少しずつ引き離されながらも、冷静にテンポ良く滑った。「いつもは最後の1周のタイムを(大きく)落としてしまうが、きょうは良かった」と充実した表情で振り返った。

 「北海道・札幌冬季オリンピック・パラリンピック招致を応援する会」の事業で、4年前の平昌五輪を現地で観戦。団体追い抜きでの高木菜那(日本電産サンキョー-帯南商高出)、美帆(日体大職-日体大、同高出)姉妹らの金メダル獲得を間近に見て興奮した。「ラップタイムが場内アナウンスされる際は一瞬静かになって、その直後に大歓声が起こった。鳥肌が立った。感動した」

 憧れから目標に変わったのは今シーズン。日本連盟の長距離対象のディベロップメント強化選手への指定がきっかけだった。「一緒に練習する選手の意識が世界を向いていた。自分もそうなった。本気でオリンピックを目指したいと思った」と話す。全日本距離別選手権で出場権を得たワールドカップの前半戦。高木姉妹らトップ選手と帯同して多くのことを学んだ。「練習から集中していて、日常生活も規則正しい。吸収したい」と思った。昨年12月の代表選考会の5000メートルで2位となり念願の切符をつかんだ。

 全国中体連3000メートル2連覇、今年の参加は見送ったインターハイも1500メートルと3000メートルを2年連続2冠を達成している次世代のエース。ジュニア世代で頭一つ抜け出している18歳は、実は緊張しやすい一面も持つ。食事が取れなくなっていた数日前に、白樺学園高の和田貴志監督からはLINE(ライン)で「緊張は悪いことではない。緊張しないで臨むことはオリンピックを感じずに終わるだけ。戦えている証拠」と励まされた。大樹町に住む、大好きな家族とビデオ通話もしてリラックスした。「本当に多くの人から応援されている」と感謝する。

 酪農業を営み忙しい両親に代わり、リンクまでの送迎をしてくれた祖父の要一さん(72)と祖母の典子さん(69)。要一さんの五輪への思いを知り、「おじいちゃんの夢は自分の夢」と伝える優しい性格。牛の世話も大好きだ。

 この日のレースで、オリンピック新記録の6分43秒51で優勝したイレーネ・スハウテン(オランダ)らを見て、「すぐには追い付けないが、4年間本気でスケートに向き合って頑張ればいける」と力強い。高校卒業後は名門の日本電産サンキョーに所属する。

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