コロナ禍の年越し そば店や帯廣神社で準備進む
2021年も残すところあとわずか。大みそかの31日を迎えた十勝管内では、年越しそばの準備が慌ただしく行われ、神社では初詣の参拝者を迎える準備が整えられた。(石川彩乃)
予約1千食分 店内は満席 そば処・丸福
帯広市内の創業101年の老舗そば店「そば処 丸福」(東1南10)では31日、午前11時の開店と同時に予約注文の年越しそばの受け渡しが始まった。約1000食分を提供する予定で、この3日ほどは仕込みで早朝5時ごろから準備に取り掛かる日が続いた。
この日は持ち帰りのほか、店内で年越しそばを楽しむ市民らの姿も多く見られ、開店と同時に店内の30席は満席状態になった。予約注文で家族5人分のそばを取りに来た市内の斉藤芳祐さん(63)は「今年は息子夫婦も来るので、おいしいそばで家族ゆっくり過ごしたい」と笑顔を見せた。
4代目の店主千葉隆一さん(48)は「コロナ禍で少しでも希望を持って来年を迎えてもらいたいと、一段と気持ちがこもった」と話していた。
「初詣は分散で」 新年も感染対策 帯廣神社
帯廣神社(東3南2、大野清徳宮司)では31日、さい銭箱の増設や、左右に分かれた参拝ルートを整備するなど、昨年に引き続きコロナ感染防止策を講じながら、初詣の参拝者を迎える準備を着々と進めた。
午後3時からの1年間の心身の災いを浄化する大祓い(おおはらい)式は昨年同様、神職のみで執り行い、一般参列は中止に。午後5時に執り行われる除夜祭は、役員や来賓のみに参列を制限する。元旦の開運祭、歳旦祭も同様。
同神社は初詣の混雑のピークを三が日の午前10時~午後2時と予想。密を避けるため、時期や時間をずらした「分散参拝」を呼び掛けている。佐々木昌和権禰宜(ごんねぎ)は「昨年から続くコロナ禍も沈静化の兆しが見えてきたが、変わらず健康に気をつけて来る1年を迎えてほしい」と話している。