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「おびひろ極上水」廃止も視野、採算割れ 事業見直しへ

赤字で事業が見直される「おびひろ極上水」

 帯広市は、2007年度から製造を続けているペットボトル入り水道水「おびひろ極上水」に関し、18年度から3年連続で赤字決算となったことから、事業の見直しに着手する考えを示した。採算割れの解消は難しい状況で、廃止も視野に現状や課題について検証することにしている。収支状況は27日の市議会決算審査特別委員会で明らかにした。

 「おびひろ極上水」の事業収支は、20年度149万円、19年度239万円、18年度152万円の赤字決算となっている。赤字要因について市は、人件費の高騰を背景とした製造単価の高まりを挙げる。直近3年は製造コストが販売収入を上回っており、今後の単価減少も見込めない状況。

 販売本数も10年度の7万9000本(1本500ミリリットル)をピークに減少傾向で、20年度は1万8000本だった。市は「おいしい水道水のPRに有効なツールとなっているが、このまま赤字を続けていくわけにはいかないと認識している」(上下水道部総務課)とし、22年度の予算編成に向けて事業の見直しに着手する方針。

 今後、取り扱い実績のある市内のホテルなど関係団体との協議に入る。事業廃止のほか、イベントで配布するPR商品として維持する選択肢も浮上している。

 極上水の製造は当初は音更町の業者に委託していたが、増産のため09年度から17年度まで恵庭市内の業者に委託。恵庭市の製造ライン縮小に伴い、18年度は臨時的に渡島管内八雲町の業者に委託し、19年度からは製造コストが安価な釧路管内弟子屈町の業者に委託している。赤字決算となるまでは毎年度30万円程度の黒字だった。(岡田優人)

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