7月末から高齢者以外で急増 管内新型コロナ感染者
十勝管内で新型コロナウイルスの新規感染が再拡大している。7月の感染者の累計は76人で6月より減ったが、月末には1日当たりの感染者が10人台に達する日もみられ増加基調に。感染者は20~50代が中心で、クラスター(感染者集団)が飲食店などで確認されている。帯広保健所ではこれまでと異なる傾向を指摘し、警戒を強めている。
7月の新規感染者数は5月(426人)、6月(136人)に比べて減少。ただ、7月29日に54日ぶりとなる10人台、翌30日には18人の感染が確認されるなど、最終週だけで感染者は48人に上った。8月に入っても10人以上の感染が続き、2日の10人で管内の累計は1600人となった。
道の調べでは7月30日までの1週間で、全道の新規感染者の9割を50代以下が占めた。帯広保健所によると全道と同様、管内も20~50代の感染が顕著に。クラスターも高齢者施設や病院施設ではなく、7月以降に認定の4件は飲食店と帯広畜産大学となっている。
同保健所は「(ワクチン接種の効果もあり)高齢者の感染は比較的少なく、活動的な世代が感染の中心になっている。感染予防が徹底されていない場面での広がりがある」とする。
直近1週間(7月27日~8月2日)の新規感染者は70人で、10万人当たりに換算すると20人に。道独自の警戒ステージ(5段階)で2番目に高い「4」相当(10万人当たり15人)を上回る。
政府は2日から31日まで道内を新型コロナのまん延防止等重点措置の対象にし、感染防止対策を求めている。道内では札幌を中心にインド由来のデルタ株への置き換わりが進み、地方への広がりが懸念される。
帯広保健所では「飲食の場面では少人数・短時間を徹底してほしい。熱中症予防でマスクを外すときは距離を保つなど、夏の特性に合わせた対策を」と呼び掛けている。(安田義教)
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