道内4団体がアイヌの伝統舞踊披露 千代田堰堤で
【池田】池田町の千代田堰堤(えんてい)展望公園で10日、「十勝川サロルンリムセ(ツルの踊り)実行委員会」(小川哲也委員長)によるイベントが開かれ、アイヌ民族の伝統舞踊が披露された。十勝川を背に、総勢50人以上でツルの舞などを披露した。
イベントには、帯広カムイトウウポポ保存会、阿寒アイヌ民族文化保存会、平取アイヌ文化保存会、札幌ウポポ保存会の4団体が出演。主催者を代表して小川委員長があいさつ。十勝川中流域かわまちづくり協議会代表の安井美裕池田町長に代わり、村田政宣副町長が「十勝川サロルンリムセが歌い踊り継がれ、夏の風物詩となることを願っている」と述べた。
舞踊は、阿寒保存会による無病息災を願う「タクサの舞」からスタート。札幌保存会は酒運びの踊り「フチトノト」で観客を楽しませ、平取保存会は「ハララキ」で湿原で遊んだり大空を舞ったりするツルの様子を表現した。
帯広保存会は「サロルンリムセ」で同じくツルの舞を披露。「バッタキウポポ(バッタの踊り)」では帯広以外の出演者も参加、「ポロリムセ(輪踊り)」では出演者らが輪をつくり、盛り上がりを見せた。
アイヌの伝統舞踊を初めて見たという帯広市の伊藤理江さん(37)は「すごく心地よいリズムで踊っていて、楽しそうだった」と話した。同時開催を予定していた「十勝いけだ屋市」は新型コロナウイルスの影響で中止となった。(石川彩乃)