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陸上女子短距離けん引の福島千里、4大会連続五輪懸け日本選手権に臨む「必死に頑張る」

4大会連続の五輪出場を目指し、選考会の日本選手権に出場する福島千里(昨年9月6日、富士北麓ワールドトライアルで)

 日本の陸上競技女子短距離界を長年引っ張ってきた幕別町出身の福島千里(32)=セイコー-帯南商高出=が4大会連続の五輪出場を懸けて、24日に大阪市のヤンマースタジアム長居で開幕する、東京五輪出場選考会を兼ねた日本選手権に出場する。福島は100メートルのみにエントリー。24日に予選と準決勝、25日は決勝が実施される。近年は故障に苦しむ歴代屈指のスプリンター。27日に33回目の誕生日を迎えるベテランの走りに注目が集まる。

 福島は2008年の北京五輪を皮切りに、12年のロンドン、16年のリオデジャネイロに出場。100メートルが10年に11秒21、200メートルは16年に22秒88の日本記録を樹立。400メートルリレーも11年にメンバーとして43秒39の日本新記録マークに貢献した。いずれのタイムは現在も破られてはいない。11年の韓国で開かれた世界選手権は100メートルと200メートルの2種目とも予選を突破し準決勝へ。世界選手権ではそれぞれ日本人初の準決勝進出の快挙を果たした。

 16年以降は両アキレスけん痛などのけがに悩まされ、19年には通算8度の優勝を数える日本選手権を欠場。翌20年には11秒台で走れず、同選手権の参加標準記録を破れず出場できなかった。

 今季は復調の兆しはある。初戦となった3月の順天堂大競技会で11秒86。織田幹雄記念国際大会は欠場し、東日本実業団選手権は12秒33だったものの、今月上旬の布勢スプリントで日本選手権出場の最低ラインとなる申し込み資格記録(11秒84)をラストチャンスで突破した。予選11秒82(追い風2・0メートル)、2本目のB決勝で11秒78(同1・6メートル)と土壇場で踏ん張った。

 選考会の日本選手権の土俵に上がることはできたが東京五輪への道が厳しいのは確かだ。代表のためには同選手権で3位以内に入るとともに参加標準記録11秒15の突破も求められる。自身が持つ日本記録を上回るタイムだ。エントリー選手の中で今季の持ちタイムは27番目。400メートルリレーでも補欠を含める5人に選ばれるためには、11秒47の突破などが求められ簡単ではない。本人も覚悟の上だ。「日本選手権が(五輪代表の)最終選考会というのは、絶対に忘れちゃいけない」とこだわりを見せ、「厳しい状況なので必死に頑張ります」と意欲を見せる。(北雅貴)

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  • 4大会連続の五輪出場を目指し、選考会の日本選手権に出場する福島千里(昨年9月19日、全日本実業団対抗選手権大会で)

    4大会連続の五輪出場を目指し、選考会の日本選手権に出場する福島千里(昨年9月19日、全日本実業団対抗選手権大会で)

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